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リラックス空間は、カフェを手本に 秋を満喫「おうち」カフェ
「釣瓶落とし」の比喩通り、日一日と夕暮れが早くなるこの季節。高くなった空には鰯雲が浮かび、木々は鮮やかに色づいて。深まる秋を感じながら、ゆっくりとした時間を愉しむ。
自分だけのリラックス空間演出法を、All About「カフェ」ガイド 川口葉子さん推薦の2軒で教えてもらいました。
Photo : Bunpei Kimura(Shima)、Umi Fulford(ICHO)Text : Miho Suzuki
All About「カフェ 」 ガイド:川口 葉子さん
美しい写真と愛情あふれる文章で綴るウェブサイト「東京カフェマニア」を主宰。最新刊『京都カフェ散歩―喫茶都市をめぐる』(祥伝社)が10/10(土)発売に。
飾り棚の向こうに街の気配を感じて。窓辺につくる、自分だけの「特等席」
大窓いっぱいに作りつけられた飾り棚にアンティークやグリーンがさりげなく置かれ、その窓越しに伝わってくる街の様子に、緩やかなリラックス感が漂って…。

「shima」の心地よい雰囲気は、オーナー島田さんが現役デコレーターの奥様とともに工夫を凝らした賜物。たとえば、店の象徴ともいえる窓辺の飾り棚には、観葉植物の葉を揃いのコップたちに投げ入れ風に活けて。これはグリーン好きの奥様のこだわり。

このように同じ素材、同じ組み合わせを繰り返し並べる手法は、見る人に心地よいリズム感を与えます。ガラスの器なら、中に入れるものによってイメージもガラリと変わるもの。しかもテーブルセッティングのアイテムとしても近ごろ人気の葉ものは、形や大きさも種類豊富に揃っています。たとえば、しだれる蔦で優美なニュアンスに、バナナの葉ならすっきりと爽やかな雰囲気にと、イメージチェンジも自由自在。また、これからの季節なら、拾い集めた木の実やくるくるとまるめた毛糸玉など、季節感を意識したぬくもりを感じさせる素材もおすすめ。

シンプルなガラスのコップやジャーなら、手ごろな値段で買い揃えることができ、しかも、組み合わせるアイテムで雰囲気は千変万化。シンプルながらスタイリッシュに窓辺を演出できるテクニックは、「おうちカフェ」には絶好のお手本です。
上)ボリューム感のあるガラスの器には、器のフォルムを生かしてアイビーを蔓ごと這わせて。重なりあう曲線がリッチで繊細なイメージを演出。
左下)こんがりとローストされたコーヒー豆をビーカーに。コーヒー豆には消臭効果もあるので、玄関などのインテリアにもおすすめ。
右下)バナナの葉っぱは、まっすぐに伸びるフォルムを生かし、一直線に整列させて、すっきりと元気よく。
「カフェ」ガイドの ココがPOINT 新旧が同居する、癒しの空間 -shima-
焙煎後3日以内に使い切るというコーヒーは、フェアトレードのブレンドAと、有機栽培豆のブレンドBの2種類。コーヒーが苦手な人でもすんなり飲めることを大切にした風味に、「カフェ作りは模索中」と謙遜する島田さんの心遣いがうかがえます。自分のテイストに合う道具だけを選びぬいた店内は、初めて訪れてもほっとくつろげる心地よさ。古いものと新しいものが同居する空間に心惹かれます。
Shop Data
shima(シマ)
住所
東京都渋谷区元代々木町9-6
フィッシュバーンビル2F
TEL
03-6912-9088
営業時間
12:00〜21:00
定休日
火曜休
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上)折敷きやお盆は、ランチョンマット代わりにも使える優れモノ。テーブルセッティングをグレードアップする効果も。
左下)アトリエからカフェへと続く通路の床は、石のタイルを敷き詰めた石畳風に。ほんの数歩の間に、緊張が解けてリラックスできる心憎い演出。
右下)カフェ奥には、フランク・ロイド・ライトのフロアライト、タリアセンと、掛け心地のいいソファが。居心地よさに思わず長居してしまいたくなる。
京都の町家にお邪魔したかのよう…。南青山の奥座敷、和モダンのくつろぎ
「京都の、鴨脚(いちょう)さんちに遊びに行く」。これが、京都出身のデザイナー鴨脚暢氏のクチュールアトリエ「ICHO」にカフェを併設する際、相談した建築家からの提案だったそう。

アトリエとカフェをつなぐ石畳の通路は、京の町家を表から裏へと貫く土間をイメージ。のれん風のパーテーションは、視線を遮りつつもほのかに向こう側の気配も伝え、しかも窓ガラスのストライプと相まって、町家の連子窓を連想させます。空間を遮断するドアと違い、さりげなく視線を受け流す間仕切りは、ベランダの目隠しや、ワンルームのコーナー作りなどにも活用できます。

半月盆をトレー代わりにしたティーセットは、フランス製のカップ&ソーサー、ハンドメイドのガラス器と和洋新旧が混在していても、まるで最初からの組み合わせであったかのよう。趣味で集めた器を組み合わせて楽しむ。これぞ「おうちカフェ」ならではの醍醐味といえます。
淹れ終えたコーヒーは、家庭菜園の肥料や消臭剤として、また布袋に詰めてお風呂に入れれば、コーヒー風呂に。香りが楽しめるだけなく、豆に含まれる油分が肌をしっとりと落ち着かせ、スキンケア効果も期待できます。

そしてなにより、おもてなしの心に満ちた薫り高いコーヒーが「ICHO」の魅力。今回は、手間を惜しまずじっくりと時間をかけた極上のハンドドリップ・コーヒー、その淹れ方の極意を教わりました。
秋の夜長、リラックス空間にゆったりと身をゆだねながら、 淹れたてのコーヒーを味わう。そんなひと時を、楽しんでみませんか?
ICHOさんに教わる ハンドドリップで秋を満喫 美味しいコーヒーの淹れ方
適度に蒸らしたコーヒー豆にゆっくりと湯を注ぐと、きめ細やかな泡が中央にこんもりと。
「テクニックよりも大切なのは、心をこめて淹れることと、淹れている間、集中を切らさないこと」そう語りながら一杯ずつ丁寧にコーヒーを淹れる鴨脚さんの姿は、まるで豆と対話しているかのよう。
コーヒー発祥の地エチオピアでは、今もコーヒーは生豆から煎り、挽いて淹れるのが当たり前。手間暇かけるコーヒーブレイクは、家族や仲間との大切なひと時なのです。忙しいときこそ、一杯のコーヒーをゆっくりと楽しむゆとりを。
さあ、鴨脚さんちの美味しさの秘密を、教えてもらいましょう。
コーヒーの淹れ方 5STEP
STEP1
下の写真をクリックすると左枠で拡大写真がご覧いただけます
STEP1 STEP2 STEP3 STEP4 STEP5
1)細挽きは深い味わいが出る半面、雑味も出やすいので、ペーパードリップには中挽きが最適。一人14gを目安に。point コーヒー豆は挽くと酸化しやすいので、保存時は密閉容器に入れて早めに使い切るのがベター。
「カフェ」ガイドのココがPOINT 洗練されたしつらいとおもてなし-ICHO-
カフェを担当しているのは、デザイナー鴨脚暢さんの長男・光暢さんと奥様の里子さん夫妻。「ICHO」のコーヒーとともに味わいたいスイーツも、岩手県でお菓子やパンの教室を主宰する里子さんのお姉様から空輸で届くもの。そして光暢さんと里子さん夫妻のさりげないおもてなし。アットホームな雰囲気なのもうなずけます。本当に鴨脚さんのおうちにお邪魔している気分でくつろげるのです。
Shop Data
ICHO
住所
東京都港区南青山5-5-25
TプレイスB102
TEL
03-5766-5680
営業時間
12:00〜22:00(火曜日〜金曜日
※土日祝は12:00〜20:00)
定休日
月曜休
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